合格率と難易度

■合格率と難易度は・・・
前のページでみてきたように、行政書士試験の合格率は、年によって変動があるものの、大体6%から9%くらいの範囲に収まる。

そして、司法書士試験の合格率は、ほぼ毎年、3%くらいだ。

「6%も3.5%も、似たようなものじゃないか?
それに、行政書士試験というのは、年によっては合格率が2%台の年※すらあるらしい。
ということは、行政書士試験と司法書士試験って、難易度は変わらないんじゃないか?

※平成15年度の行政書士試験の合格率は、2.89%

・・・と思ったら、それは間違いである。

行政書士試験と司法書士試験では、難易度が高いのは明らかに司法書士試験の方で、これは、問題だけを比較しても、明らかである。

それなのに、合格率がそれほど大きく変わらないのは、なぜだろう?

■行政書士試験人気も一因
行政書士試験の合格率が低い原因の一つは、この試験の人気の高さだと言うことができる。

両方の試験の、受験人数を比較してみよう。
行政書士試験の過去5年間の受験者数は、このくらいだ。

(行政書士試験の受験者数)
平成26年度 48,869人
平成25年度 55,436人
平成24年度 59,948人
平成23年度 66,297人
平成22年度 70,586人

一方、司法書士試験の受験者数は、このような感じである。

(司法書士試験の受験者数)
平成26年度 20,130人
平成25年度 22,494人
平成24年度 24,048人
平成23年度 25,696人
平成22年度 26,958人

行政書士試験の受験者数は、司法書士試験の倍以上となっている。

行政書士試験というのは、比較的学習を始めやすく、短期間で結果を出すことができるためか、受験者数が非常に多いのだ。

そして、行政書士試験の受験生は、独立開業を考えている人ももちろんいるものの、そうでない人も多い。

例えば、このような感じだ。
「就職や転職時に、履歴書に書けるように」
「社会保険労務士試験の受験資格を得るために」
「法律の資格試験の登竜門として」

上記の理由だったら真面目なものだが、中には、
「周りの人が勉強しているので、私も何となく勉強を始めてみた。」
・・・というような受験生もいる。

そして、そうした受験生の中には、あまり真剣に勉強をしてこなかった人も、かなりの確率で混じっていると思われる。

このことが、行政書士試験の合格率を過剰に引き下げているのではないだろうか。

一方、司法書士試験の方はというと、受験するだけでも、かなりの労力を要する。
資格講座の受講料だけを比べても、行政書士講座の2~3倍はかかるようだ。

だから、司法書士試験を「何となく受験しに」来る人は、いたとしてもかなりの少数派だと思われる。

つまり、行政書士試験の、現実的な合格率は、もっと、ずっと高い。

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>>行政書士の業務が分かるインタビュー(提供:フォーサイト)